【「地名」トリビア】 なんと素敵で豊かな自然と歴史と神さまたち‼️ 悠久の歴史、今に伝わる「地名列島」ニッポン!《47都道府県「地名の謎」》
地名全体の多くを占める地形由来や信仰、民族由来など、それぞれの特徴を紹介。[由来のタイプとその特徴]
《 農地や町に由来する地名》
■地名をつけることに大きな意味があった
日本の歴史は農耕の発展とともにある。弥生時代に稲作が始まると、そのうち田んぼの所有者を巡 って土地を区分け、識別することが求められた。かつては田んぼ一枚にも名前がついていたと考えら れるほど、地名をつけることは先人たちにとって大きな意味があった。こうした概念は遊牧民には乏しく、日本特有の文化といえる。
●「ハル」「ハリ」は開墾地名・・・
地名から土地の歴史が垣間見える
開墾の歴史とともに歩んできた日本列島。開墾由来の代表的な例は「ハル」「ハリ」がある。漢字は「春」「治」「張」「針」が当てられている。
尾張(愛知)は開墾されてオハリから転訛。
●荘園に由来した地名・・・
「保」は集落単位、「免」は租税免除
荘園とは寺院や神社、貴族が開墾した土地のこと。
各地に荘園にちなむ地名が残る。埼玉県本庄市、 秋田県本荘市などの「庄」「荘」は荘園制度由来。「保」「免」も同様。
●城や城下町にちなんだ地名・・・
見張り小屋は「見附」、城の内側を「丸の内」
城郭周囲の見張り小屋を「見附」という。
赤坂見附(東京)はその名残。
「丸の内」は城の内側という意味がある。
また、「代官町」「殿町」「足軽町」など、旧城下町名も数多く残る。
●農地を意味するもの・・・
「不毛な地を新田開発」して命名
開墾地由来の地名に「新田」がある。主に平野部の湿地帯を開墾した地に名付けられている。なかで も関東地方に多く見られ新田開発が盛んだったことが見てとれる。
●律令制にちなんだ地名・・・
日本全国にある「国府」「余部」
税制度を意味する「調」「布」など
条里制にちなんだ「条」「里」など
古代の律令制に由来する地名は全国各地に残っている。
「国府」「余部」は当時の行政区画の基本単位の名残。
「国府」は50戸、「余部」は50個未満の郷を呼んだ。
「調布」は祖・調・庸などの税制度の名残。
布を調(みつぎ)、つまり貢いでいたことに由来する。
条里制という土地制度の名残に「条」「里」「坪」などがある。